茨城県ひたちなか市にある国営ひたち海浜公園の特徴は、その圧倒的な敷地の広さにあります。
とにかく「広い」の一言に尽きます。
国営ひたち海浜公園の敷地の総面積は350haにもおよび、東京ディズニーランドの約7倍の広さがあります。
この国営ひたち海浜公園がある場所は、もともとアメリカ軍の水戸射撃場があったところで、東京ディズニーランドの建設候補地の1つにもなっていました。
丸一日かけても、この広大な敷地内にあるすべての施設をまわることはほぼ不可能です。
今回は、この国営ひたち海浜公園のさまざまな施設を、たくさんの写真で紹介してみたいと思います。
国営ひたち海浜公園に入るための3つのゲート
国営ひたち海浜公園は、とにかく敷地が広大なため、入口も3ヵ所に分かれています。
常陸那珂有料道路の「ひたち海浜公園IC」を出て、信号を右に曲がると「南口・赤のゲート」か「中央ゲート」から入場することになります。
南駐車場の料金所を過ぎてすぐのところにクルマを止めると、「南口・赤のゲート」から入ることになります。
赤のゲートから入場してすぐのところに、ひたち海浜公園内の全体案内図があります。
そして、その周辺にあるのが「泉の広場フラワーガーデン」です。
ただし、残念ながら今回訪問したのは花が咲く季節ではありませんでした。
南駐車場の料金所をすぎて、左側に300mほど進んだところにあるのが、「中央ゲート」です。
中央ゲートから入ると、すぐ目の前がプレジャーガーデンで、正面に大観覧車が見えます。
「西口・翼のゲート」から入るには、常陸那珂有料道路の「ひたち海浜公園IC」を出て、信号を左に曲がります。
そこから1.3kmほど進んだところに西口駐車場がありますので、そこにクルマを止めて入場をすることになります。
どこのゲートから入場しても、施設内にはこのようなシーサイドトレインが走っていますし、レンタルサイクルもあるので移動には困りません。
さまざまなアトラクションを楽しむことができるプレジャーガーデン
プレジャーガーデンは、いわゆる遊園地で25種類ものアトラクションを楽しむことができます。
小さいお子様のいる家族連れであれば、このプレジャーガーデンだけでも十分に満足することができるでしょう。
赤い自動車のようなものが走っているアトラクションは、「林間ドライブくん」と呼ばれるものです。
レールの上を走るため、運転はおまかせなので小さなお子さんでも問題なく乗れます。
こちらは「足ぶらルンバタワー」と呼ばれるアトラクションで、足をぶらぶらさせた状態で座ったゴンドラが上下します。
こちらは「ちびっこカートコース」です。カートといっても時速4kmほどしか出ませんので、小さなお子さんでも危険はありません。
これは「飛ぶブランコ」という分かりやすい名前のアトラクションで、ブランコが文字通り飛ぶように回転します。
こちらは、「スーパースイング」と呼ばれるアトラクションで、ゴンドラが上がったり下がったりしながら回転します。
ゴンドラがほぼ真横を向いてしまいますが、遠心力が働くので乗っている人が落ちることはもちろんありません。
これは「リスさんの空中ドライブ」で、高い所から公園内を眺めつつドライブをすることができます。いろいろな種類のリスさんがいますね。
これは「海賊船レガッタ」と呼ばれるアトラクションで、海賊船のような乗り物に乗って、上下しながら波の上を進むようにぐるぐると回ります。
こちらはバッテリーカーで、100円を入れることでアンパンマンや機関車トーマスの乗り物に乗ることができます。
こちらは「ふわふわサイクリング」と呼ばれる回転するアトラクションで、ペダルとこぐと空高く上昇します。
こちらのアトラクションは「ディスク・オー」と呼ばれるもので、ディスクが回転しながら左右にスイングする爽快な乗り物です。
こちらは「ファミリー・バナナ・コースター」と呼ばれる、ミニジェットコースターです。
本格的なジェットコースターには二の足を踏んでしまう人や小さな子どもさんでも、それほど抵抗なく乗ることができます。
こちらは「バルーンレース」という名前のアトラクションで、気球のゴンドラのようなものに乗って回転しながら空高く上昇します。
こちらは「SEAゴーランド」という名称のアトラクションで、いわゆるメリーゴーランドですね。ただし、またがるのは馬ではなくてイルカやペンギンなどの海の生き物たちです。
こちらは「林間ジェットコースター」という乗り物で、文字通り林の中を走り抜けるジェットコースターになります。高い所まで登り切るときれいな海が見えますが、そこからドキドキの急降下がはじまります。
こちらは、「ダウンタウン」と呼ばれる施設で、100円玉を投入してさまざまなゲームを楽しむことができます。
こちらの施設はと呼ばれるもので、野球やサッカー、テニス、卓球といったさまざまなスポーツのカーニバル型ゲームを楽しむことができます。
広大なひたち海浜公園内は自転車で移動
ひたち海浜公園は、とにかく敷地が広大ですから、徒歩ですべての施設をまわろうとすると大変です。
園内はシーサイドトレインなども走っていますが、自分の移動したいタイミングでタイムリーに乗ることができるとは限りません。
そこで便利なのがレンタル自転車です。
ひたち海浜公園内には快適なサイクリングコースがありますので、これに乗って自由に広大な敷地内の施設をまわることができます。
国営ひたち海浜公園内には、中央・西口・海浜口・南口にそれぞれサイクルセンターがあり、全部で1400台レンタル用自転車が用意されています。
サイクリングコースは、対向してきた自転車とぶつからないように車線が二つに分かれています。
サイクリングコースが分岐するところは分岐サークルになっていて、案内板によって行きたい方向が分かるようになっています。
自転車が入っていけいなところには、進入禁止の表示があります。
海風のサークルから、南口方面に進んでいくと、海を見ながらのサイクリングが楽しめます。
四季折々の花が楽しめる「みはらしの丘
国営ひたち海浜公園には、太平洋を一望できる「みはらしの丘」があり、丘の回りをその季節ごとに美しい花を楽しむことができるようになっています。
ただ残念なことに、私が今回訪問したのは冬だったために、花を見ることはできませんでした。
見ることができたのは花ではなく、一面に張られた霜よけのシートでした(汗)
冬以外であれば、「みはらしの丘」では以下のような美しい花々を満喫することができます。
冬に訪問すると残念ながら花は楽しめませんが、丘の上からすばらしい景色を眺めることができます。
ひたち海浜公園内には古民家が移築されています
国営ひたち海浜公園内には、古民家がいくつか移築されています。
何度もこの公園を訪れている人であっても、意外にも移築された古民家があることに気がつかなかったりするようです。
この古民家は旧土肥家で、茨城県の稲敷市に建てられていたものを、こちらに移築しています。
江戸時代の初期となる1600年代中ごろに建てられた古い民家で、東日本では最も古い民家の1つだそうです。
中に入ると、備品などもそのままの状態で展示されています。
とても広い板の間です。
こちらは、食事をするときの御膳のようです。
奥の部屋も板敷になっています。日本家屋というと畳のイメージがありますが、実際には板の間が多かったようです。
これは囲炉裏ですね。ここに鍋をつるして煮炊きをしたり、掘りごたつにして暖をとったりしたのでしょう。
こちらはカマドになります。昔はどこの家も大家族だったため、ご飯をたく釜が2つかけられています。
天井は大きな梁で支えられています。昔は家の中で火をたいていたので、梁が黒光りしています。
旧土肥家の庭先には、昔懐かしい井戸が設置されています。
こういったポンプも最近ではあまり見かけなくなりました。
こちらは、旧土肥家のちょうど裏側に移築されている旧會澤家です。
この旧會澤家は、茨城県那珂市からひたち海浜公園の方に移築されました。
もともとは、長倉村(現茨城県常陸大宮市)にあった建物ですが、1700年代半ばころに那珂市に移築になったようです。
つまり、今回のひたち海浜公園への移築は2回目ということになります。
以前の場所にあったときの写真が展示されています。
1700年代半ばころには、この家屋で医業が営まれていたようです。
この旧會澤家も、先ほどの旧土肥家と同様に広い板の間があります。
こちらはカマドです。
その奥には蓑(みの)がかけられています。蓑というのは、今でいうところのレインコートですね。
「いざり機」と呼ばれる、古い機織りの機械も展示されています。
こちらは「ジュウニジョウ」と呼ばれる部屋で、診察室として使われていたようです。
このジュウニジョウの柱に、幕末の動乱のときにつけられた刀傷があることが記されています。
茅葺の屋根も、とてもよく手入れされています。
こちらは「里の家」と呼ばれる建物で、里の食をテーマとして、地域に伝わる伝統食や行事食づくりなどの活動を行っているようです。
もともとは、常澄村(現在の水戸市小泉町)にあった農家の部材を使って整備された建物です。
子どもに大人気の林間アスレチック広場
国営ひたち海浜公園の中でも、特に子供たちに人気なのが、「林間アスレチック広場」です。
この林間アスレチック広場には、13種類のアスレチック遊具が設置されています。
プレジャーガーデンの乗り物が基本的に有料なのに対して、この林間アスレチック広場の遊具はすべて無料で楽しむことができます。
こちらは複合施設ですが、一般的な公園にあるプラスチック製のものではなく、自然に溶け込むように木で作られています。
チェーンで吊るされた揺れる角材の橋を歩いて行く遊具です。子どもたちがこわごわ渡っていますね。
こちらは、チェーンで吊るされたタイヤの遊具です。
鉄棒にぶら下がって進む遊具も人気です。
こちらは、丸太を複雑に組み合わせて作られている遊具です。
これは、ターザンのようにぶら下がって降りて来る遊具になります。
こちらは、丸太をよじ登って、ネットの上を歩いて行く遊具です。
これは、一本の丸太の上を歩いて行く遊具です。とにかく木で作られた遊具ばかりですね。
こちらは、ブランコのついた小型の複合遊具です。
サイクリングコースの途中にあるさまざまな施設
西口サイクリングセンターを出て、「みはらしの丘」方面に向かっていく途中にあるのが、「沢田湧水ネイチャーハウス」です。
国営ひたち海浜公園内には、谷から冷たく澄んだ水が噴き出している沢田湧水地という場所があるのですが、そこのさまざま生態系を学ぶために建てられているのが、「沢田湧水ネイチャーハウス」です。
建物の中に入ると、貴重な資料がいろいろと展示されています。
生態系を学ぶための資料もたくさん壁に掛けられています。
この「沢田湧水ネイチャーハウス」では、4月~11月の毎週土・日、祝日に、普段は入れない中流部まで観察できるガイドツアーを開催しています。
ガイドツアーの様子をおさめた写真も展示されています。
こちらは、スイセンサークルとまつかぜサークルの間にある西池に掛けられた橋からの眺めです。遠くに水のステージが見えます。
反対側には噴水があります。
まつかぜサークル付近にあるのが「MBX」コースです。
MBXは専用の自転車で悪路を走る競技で、2008年からは正式にオリンピック種目として採用されています。
大観覧車のちょうど裏側のあたりにあるのが、パターゴルフ場です。
ひたち海浜公園内には、3段階の難易度別に9ホールのコースが4つ設置されています。
こちらは香りの谷と呼ばれるハーブガーデンです。クラフト用のハーブ、料理用のハーブなどを区分けして植栽しているようです。
国営ひたち海浜公園内のお食事のできる施設
国営ひたち海浜公園は、基本的に食べ物や飲み物を持ち込むことが可能ですが、園内にもたくさんの食事のできる施設があります。
こちらは、「そよかぜキッチン」と呼ばれるプレジャーガーデンの南側にあるファーストフードのお店です。
プレジャーガーデンの大観覧車の近くには、ガーデンレストランがあります。
こちらは、約200席の広々としたレストランで、茨城県産の食材を使った本格的な食事を楽しむことができます。
ガーデンレストランの横には、テイクアウトのファーストフード店があり、ソフトクリームやアメリカンドックなどが販売されています。
こちらは、中央ゲートの近くにある「くまさんのカステラ」の販売店です。1口サイズのかわいいくまさんのカステラが大人気です。
こちらはプレジャーガーデン内にある「森のフワフワ クレープ屋さん」です。小腹がすいたときのおやつにクレープは最高です。
国営ひたち海浜公園へのアクセス
東京・宇都宮方面からクルマで国営ひたち海浜公園に行くには、北関東自動車道を経由して常陸那珂有料道路に入り、「ひたち海浜公園インター」でおります。
インターを降りて最初の信号を右折すると300mほど先に南駐車場の入り口が見えてきます。
西駐車場から入るには、最初の信号を左折して1.3kmほど走る必要があります。
いわき・仙台方面からクルマで向かう場合は、常磐自動車道の「日立南太田インター」で降りて、国道6号から県道31号を15kmほど走ると到着します。
電車で国営ひたち海浜公園に向かうには、JR常磐線の勝田駅で下車をして、そこから路線バスに乗り換えて約15分で「海浜公園西口」に到着します。
文:護持八平