茨城県鉾田市にある厳島神社を紹介します。
厳島神社といいますと安芸の宮島が有名ですが、この鉾田市(旧旭村)にある厳島神社は安芸の厳島のお社より分霊をむかえた神社であると言われています。
もともと鉾田市の旧旭村地域は、常陸平氏と関係が深いことから、平清盛ゆかりの宮島より市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)を御祭神として迎え入れたのでしょう。
この鉾田市の厳島神社がある場所は子生(こなじ)という地名になっていますが、子宝や安産の御利益が期待できる神社であると言われています。
一般的に、神社というのは小高い丘の上や山の頂上にあることが多いのですが、この鉾田市の厳島神社は周辺の道路から10mほど降りていった標高の低い場所に本殿があるのが特徴です。
国道51号線に面している厳島神社の表参道
鉾田市の厳島神社には、本殿にいたるまでのルートが2つあります。
1つが国道51号線に面したところから入っていく表参道と、もう1つが県道115号線沿いの赤い鳥居のところから入っていく裏参道です。
国道51号線からは、以下のように一の鳥居が目に入ります。
一の鳥居のすぐ後ろに二の鳥居があるのが分かります。
一の鳥居を抜けると、左右に狛犬が鎮座しています。
狛犬の先に見えてくるのが二の鳥居です。
二の鳥居を抜けると、林に囲まれた参道が伸びています。
参道を歩いて行くと、三の鳥居が見えてきます。
細い道路を1本わたって三の鳥居をくぐります。
三の鳥居を抜けたあと、本殿方面に向かって階段で降りていきます。
階段を降りると、右手の木々の間から本殿の姿を目にすることができます。
その先の階段をまたさらに降りていきます。
3つ目の階段の手前にあるのが四の鳥居です。
四の鳥居を抜けて最後の階段を降りて行くと、目の前に水に浮かぶ厳島神社の本殿が姿をあらわします。
最後の階段を反対側から見ると以下のような感じになります。
本殿の手前にあるのが手水舎です。
手水舎の隣に大きな石碑がありますが、風化してしまって何が書かれているかよく分かりません。
その隣にあるのが、厳島神社の案内板です。
案内板には「旭村森林浴の道厳島神社」と書かれています。
「旭村」というのは、2005年に鉾田市と合併する前の旧地名になります。
厳島神社の裏参道~赤い鳥居が目印
鉾田市の厳島神社には、国道51号に面した表参道の他に、赤い鳥居のところから入っていく裏参道があります。
この赤い鳥居は、国道51号線の「旭総合支所入口」の信号を左折して、県道115号に入ってすぐのところにあります。
赤い鳥居の手前に、平成元年に建てられた石碑があります。
鳥居を抜けると、林の中を参道が続いています。
裏参道をそのまま降りて行くと、本殿の手前の鳥居が目に入ります。
鳥居を抜けると、先ほど紹介したのとは別の手水舎があります。
水に囲まれた厳島神社の神秘的な本殿と拝殿
鉾田市にある厳島神社の本殿は、池の中にポツンと浮かんだように建てられています。
この本殿は江戸時代中期に建てられたと言われており、茨城県の重要指定文化財となっています。
また、この厳島神社の拝殿は、一般的な神社とはあきらかに異なる点があります。
神社の拝殿は東向きか南向きに建てられるのが普通ですが、この厳島神社の拝殿はなぜか西向きになっています。
平清盛ゆかりの地である宮島の厳島神社の方に向かって建てられたのでしょうか?
拝殿の両脇にある橋を渡って、本殿の方に向かいます。
裏側からみた本殿です。
こちらは、反対側からみた本殿になります。
社殿の周りを取り囲んでいる池の中には、錦鯉が泳いでいます。
社殿の左側には社務所がありますが、普段は誰も人がいないようです。
社務所の脇を入って行ったところに、小さな祠があります。
鉾田市・厳島神社へのアクセス
鉾田市・厳島神社へは、クルマで行くことをおすすめします。
国道51号線の「旭総合支所入口」信号のところを、西方面に曲がってすぐのところに、裏参道の入口である赤い鳥居が目に入ります。
この赤い鳥居の手前のところを左に入って、少し行ったところに駐車場があります。
せっかく参拝にきたのだから、表参道の一の鳥居から入っていきたいという人は、とりあえずここにクルマを置いて、国道51号線まで歩いて戻るといいでしょう。
クルマではなく、どうしても電車で行きたいという方は、鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の「鹿島旭駅」で下車をします。
ただし、そこから厳島神社までは徒歩で1時間ほどかかります。
文:護持八平