茨城県民は、日本全国で一番広い宅地を所有しているということをご存知でしょうか?
宅地の敷地面積が広い地域というと、北海道や東北地方をイメージする人が少なくないと思いますが、そうではないのです。
山形県や岩手県を押さえて、茨城県民の住宅敷地面積が堂々の1位なのです。
別の記事で、茨城県の世帯収入が全国でもトップクラスであることを紹介させていただきましたが、広い土地に住んでなおかつ世帯収入が高いというのが真の茨城県民の姿なのです。
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茨城県民は敷地面積が100坪だと狭いと感じる?
都会に住んでいる人は、敷地面積が100坪などと聞くと大豪邸をイメージすることでしょう。
しかし、茨城県民は、敷地面積100坪程度ではまったく驚きません。
むしろ「100坪じゃ狭いんでねーが?」などと普通に考えるのが茨城県民なのです。
総務省が作成した「統計で見る都道府県のすがた2020年度版」によると、茨城県の1住宅あたりの敷地面積は425㎡となっています。
425㎡を坪数に変換すると、約128.8坪ということになります。
この数字が示すように、強がりでも見栄でも何でもなく、「100坪じゃ狭いんでねーが?」とあたり前のように思ってしまうのが茨城県民なのです。
ちなみに、2位の山形県が408㎡、3位の岩手県が403㎡となっています。
ワースト1位が大阪府の129㎡で、ワースト2位が東京都の140㎡となっています。
都会にコンプレックスを抱きがちな茨城県民ですが、住宅敷地面積に関しては堂々と胸を張っていいのです。
農家だと敷地面積が300坪~400坪はあたり前?
茨城県民の中でも、先祖代々農家をしている家に生まれた人にとっては、128.8坪でもぜんぜん狭いと感じることでしょう。
ごく普通の農家であっても、敷地面積が300坪や400坪あるのがあたり前だからです。
家の周りに大きな木で囲まれた防風林があり、庭の中には何台ものクルマが入って行くことが可能で、庭の中でランドクルーザーの切り返しなども余裕でできたりします。
農家の人に言わせれば、「草取りが大変だ」ということになりますが、ほとんど庭のない家に住んでいる都会の人からすれば、贅沢な悩みと感じることでしょう。
茨城県民は敷地面積が広くないと生活に支障をきたす?
全国1位といっても、128.8坪程度の敷地面積は茨城県民にとってまったく驚く数字ではないのですが、敷地がある程度広くなければならない茨城県特有の事情もあるのです。
それは、大人1人につき1台のクルマが必要だということです。
都会のように公共の交通機関が発達しているわけではありませんので、通勤や買い物のためにクルマはなくてはならない存在です。
都会の人にとってクルマは贅沢品かも知れませんが、茨城県民にとっては生活必需品なのです。
75歳以上の人の免許証自主返納率で、茨城県がワースト2位になっているのも、背景にそうした事情があるわけです。
クルマが生活必需品で、大人1人につき1台の所有があたり前の茨城県においては、クルマを保管するための敷地がどうしても必要なのです。
茨城県民が100坪程度の敷地面積だと狭いと感じてしまうのは、それ以下の敷地面積だとクルマを複数台保管するのに苦労してしまうという事情があるからです。
工業専用地域面積でも全国1位になっています
「住宅の敷地面積を自慢するなんて、しょせんは田舎者の遠吠えでしょう?」などと思っている都会に住むあなた!いますぐそんな偏見は捨ててください。
なぜなら、茨城県というのは、住宅敷地面積が全国1位なだけではなく、工業専用地域面積比率も堂々の全国1位だからです。
「マジか!?田んぼの面積の間違いじゃないのか?」などと罰当たりなことを言ってはいけません。
茨城県では、用途地域面積に対する工業専用地域面積の割合が17.5%にもなるのです。
日立市をはじめ、鹿島臨海工業地帯がある神栖市や鹿嶋市、古河市やひたちなか市の工業団地など、茨城県というのはイメージとは裏腹に第二次産業が非常に盛んな地域なのです。
ちなみに、茨城県を上から目線で見ている人たちが気になる田んぼの面積ですが、残念ながら茨城県はトップ5にすら入っていません。
茨城県の田んぼの面積は926.90k㎡で、全国9位となっています。
1位は北海道で、2位が新潟県、3位が秋田県、4位が宮城県、5位が山形県、6位が福島県、7位が岩手県、8位が栃木県となっており、やっと9位に茨城県が登場します。
参考:田の面積ランキング
茨城県の田んぼの面積は全国9位、工業専用地域面積比率は全国1位、住宅敷地面積も全国1位。
少しは、茨城県に対するイメージが変わったでしょうか?
文:護持八平